リハビリ患者を支えたい人におすすめの本

りはびり患者を支える人のための本

「リハビリ患者を支える人のための本」 著:岡崎あや氏 同文舘出版

今日はおすすめ本を一つご紹介したいと思います。このブログにも何度か書かせていただいていますが、母は昨年の8月に懐死筋膜炎という病気になり、手術をし、車椅子生活を余儀なくされました。退院したのが、昨年の12月9日で一昨日で丸一年になります。4か月間の長期入院で、精神的にも、肉体的にも厳しいリハビリ生活を乗り越えました。

手術が終わり、奇跡的が助かった母とICUで面会した時のことです。もちろん、助かったことの喜びが一番です。その後に、これからのどのようなことを考えていくことが必要なのかを頭がめぐりました。

母にどのように接することが母にとっていいのか
・どのような声掛けをするのがいいのか
・どのタイミングで説明をすればいいのか
・現実を受け止めてくれるまでどれぐらいの時間がかかるのか
・一緒にこれからの未来を前向きに考えてくれるのか
・何からはじめるべきなのか
・私以外の家族にそれを共有してもらうことはできるのか

少し考えただけでも参考書100冊ぐらいいるのではないかと思いました。そんな時にこの本に偶然出会ったのです。この本の内容と母の状態・病気・手術・年齢・仕事の内容や状況は違います。しかし、この本を読んだことで、私の視界は一気に開けました。
解答用紙をみせてもらった気分になり、100冊の参考書は必要なくなりました。

【この本はリハビリ患者を支えた人が書いた本ではなく、リハビリを続け回復された当事者:岡崎あやさんが書かれた本です。】

私の一番知りたかったのは、リハビリ患者として支えられた方の気持ちが一番知りたかったのです。私たち家族は、国の助成制度・手続きの仕方・病院を探すことは時間がかかってもクリアできると思います。しかし、一番理解することが難しいのは、当事者=これからリハビリをうけなければならない人・障害をもった方の気持ちです。今まで普通にできたことが、ある日を境にできなくなり、痛みや葛藤に耐えながらリハビリをした人の気持ちは絶対に当事者にしかわかりません。

入院~退院、家に帰ってからのこと、仕事復帰まで本当に繊細な気持ちの変化が書かれています。この本を読んでいなかったら、もしかすると母を傷つける言葉を発してしまったり、検討違いの行動をしていたかもしれません。もっと入院期間が延びていたかもしれません。


【特に参考になった内容を箇条書きしました】

・「どう?」と聞かない。(もし、聞くなら気分はどう?痛みはどう?と具体的に聞く)
・本人の気分がすぐれなくても、根気強く毎日病室に顔をだす。
・どんな状態になっても、生きてくれていることがうれしいことを伝える
・不機嫌でも話を聞いてあげるだけで十分
・あなたが治ってくれるとうれしいことを伝える。
・心から治りたいと思う気持ちになるようなことを話す。
・当事者は家族の顔色から察知するので安心感を与える顔をする
・当事者のいないところで泣く(私も母の前では泣きませんでした)
・シグナルを読み取ってあげる(NOを言っていることを知る)
・はれものに触るような態度をせずいつも通りに
・生きていく覚悟は家族ではサポートできない。当事者しだい。

・回復期のリハビリが一番重要(福祉住環境コーディネーターの勉強でも書いてありました)
・当事者は、「誰かのためと思う気持ち」で頑張れる時がある
・1つ1つできることを一緒に確認していく
・できること、できないこと、工夫すればできることをジャッジしてあげる
・できた事ノートをつくる(実際作って励みになりました)
・当事者の「やりたい」目標をサポートする

・家の障害物を極力排除する。(動作に時間がかかることがストレスになる)
・やっぱり治りたいと思える環境を作り出してあげる(不安があるとそう思えなくなる)
・最終イメージとしてどのような暮らしがしたいか聞いてあげる
・最終イメージに近づける暮らしを提供してあげる努力をする
・外出する手段をサポートしてあげる
・外部との接点を作ってあげる。外にでる機会を用意する

詳細は割愛させていただきますが、本には当事者目線から当事者を支えるご家族、友人のお話が具体的に書かれていてわかりやすいです。
私は、その当時、病院と仕事場の往復で本屋に行き参考になる本を探す時間もなかったのですが、図書館でリハビリに関する本を数冊予約し、昼休みに借りに行ったうちの一冊にこの本がありました。偶然出会った本です。この出会いに本当に感謝しています。

近くにリハビリ患者がおられ、その人を支えたいという気持ちがある方には本当におすすめの本です。家族に限らず、すべての周りの方にも知っていただきたい内容です。

【追記】本文にある、ICUシンドロームの説明も非常に役にたちました。
ICUにいた期間が約2週間というところは岡崎さんと一緒で、その状況はよく似ていました。(母の場合は、せん妄という名前で医師より説明がありました)